2015年5月31日日曜日

Kindle本、最大50%ポイント還元セールで学術書が…

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 Kindle本、最大50%ポイント還元セールらしいのであるが、今回のセールには、ふだんあまり割引にならない学術系の書籍が多く含まれているのが特徴。
 …しかし、そういうのを抽出してくれるツールはないもんかね。Kindleの検索は、なにをどうやっても玉石混交になるので、読み応えのある本だけ探したいというときは、図書館や本屋の偉大さを逆に痛感する次第である。

2015年5月21日木曜日

ドイツ戦後補償問題 ギリシャ Syriza 政権の主張について

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 たぶん、安倍晋三首相の「ポツダム宣言しらんがな」答弁が話題になっている日本にとっても重要な話なので、あらためて議論しておきたい。

 ギリシャの Syriza 政権がドイツに対して、第二次世界大戦の賠償を求める、というニュースが報じられている(例えば「ギリシャ、駅で第2次大戦のビデオ上映 独に賠償求め圧力」)。
 こういった記事への反応を見ると、先にドイツのアンゲラ・メルケル首相が日本を訪れた際、安部政権の戦後責任への態度について苦言を呈したと報じられたことから、「ドイツも戦後責任の取り方を近隣国から認められていないではないか」「一度謝ればいつまでも賠償を払わなければいけないのでは」といった意見が見られるが、これは誤解である。
 もともと、Syriza 政権は、人道的観点から、戦後ドイツに認められたような主権者債務(Sovereign Debt )の見直しのための国際会議開催を求めている。そして、これが認められないのであれば、同様に「人道的見地から」ドイツに対してギリシャが認めた戦時賠償権の放棄も見直されなければいけない、ということを述べているのである。

太地町のイルカ追い込み漁を水族館が利用することの是非について

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某所にコメントをつけたので、備忘録的に…


 この問題を、追い込み漁の倫理性全体の話として捉えると、話が複雑になるのではないでしょうか。
 まず、最初のステップとして、「食べる」という目的を外して「水族館展示で追い込み漁で捕獲したイルカを利用することが妥当か」ということに絞って議論するのがいいように思います。

 で、「世界動物園水族館戦略」(日本語版、PDF)というのがあります。
 このキャッチフレーズとして「メナジェリーから保全センターへ」とありまして、メナジェリーというのは、「見世物用の動物園」ぐらいの意味です。
 つまり、野生動物の入手が制限されていき、また野生動物そのものが種類も絶対数も減らしている中で、動物園・水族館の役割として「交配による種の保存」という意味が非常に大きくなっている、ということです。
 このなかで、コンスタントに野生の個体を捕獲し、補充しているイルカというのは、ちょっと特殊な状態に置かれている、ということです。

 また、「『耐久消費財』のイルカを見に行く?」という記事があります(ちょっと古いですが、今読んでも非常に有用な記事です)が、このなかでも書かれているのが、日本の水族館におけるイルカの飼育状況は、必ずしも良好なものではない、ということです。
 これは2010年の記事なので、状況が変わっている可能性もあるのですが、そもそもJAZAはこの記事のデータの元になっている「種保存委員会報告書」を(ちょっと見た感じ)ネットで公開しておらず、確認できないわけです。
 JAZAのサイトは、今回の件についても説明らしきものを掲載しておらず、組織的体力の問題もあるので一概には非難できないにしても、情報公開が非常に不十分であると言えます。

 つまるところ、朝日新聞にJAZA前会長の山本茂行氏の談話として「日本の水族館や動物園は、太地町から安くイルカが手に入れられるので、保全への取り組みを棚上げしてきた」というコメントが紹介されていますが、そこが最も大事な点であると思います。

 おそらく、日本の水族館は数がやや多すぎ(内陸の京都にまである、という …)、また商業ベースという側面が強いため、客が呼べるイルカショーをどこもがやりたがる、という過当競争の状態にあるということが問題なのです。
 なので、イルカを持つ水族館は絞り込むべきですし、そういった館には十分な育成・繁殖環境を与えられるように、公費支援も含めたなんらかの措置が行われるべきでしょう。

 今回の国際的プレッシャーというのは、そういうものとして読み込むべきなのだと思います。

2015年5月18日月曜日

ふたつの貧困: 大阪市廃止(大阪都構想)住民投票結果について

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 大阪市廃止(大阪都構想)住民投票は、賛成694,844票、705,585票、その差0.8%程度という実に僅差で否決された(大阪市の結果発表)。
 

2015年5月7日木曜日

サルのシャーロット、大江健三郎、"Change" の三題噺

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 …の件、たくさんRetweet されています。

 で、ひとつ思っているのは「過剰反応」という評価はちょっと違うと思っていて(ある意味より深刻なんですが)、たぶん、高崎山動物園に抗議した人のうち、ある程度の割合の人の頭の中には Emobile の宣伝で、オバマ大統領(当時上院議員)の選挙キャンペーンのキャッチフレーズだった "Change" をつかって、アメリカの人々からの抗議で放送中止、という件が念頭にあったんじゃないだろうか、という気がします。
 (で、やはり「サル」が西欧社会で嫌われがちな動物であって、たとえばイヌの名前だったら許容されてもサルだとダメなのではないか、という推論が働くことは、さほど不合理とは言えないのではないか、と思います)

2015年5月5日火曜日

こいのぼりフェスタ1000(芥川桜堤公園)

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 こどもの日ということで、こいのぼりフェスタ1000(高槻市 芥川桜堤公園)に行ってきました。


2015年5月3日日曜日

「環境権」は必要かもしれないが、自民党憲法案の「環境権」は意味がない

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 自民党の改憲マンガ「ほのぼの一家の憲法改正ってなあに?」(PDF)すでに、随所で批判が出ていますし、それぞれもっともだと思います。
Peace Boat 2004
楚辺通信所、通称像の檻。2006年に住民に返還されたが、
米軍による土壌汚染が明らかになった。
なので、いまさらではありますが、憲法記念日ということで「わたしも一言」みたいな感じで、ここは環境権の問題についてちょっと考えてみたいと思います。

 まず、「自民党の改憲漫画から「押しつけ憲法論」を考える」は大変賛同できる内容なのですが、環境権については以下のように書かれていて、これだけでいいのかというのはちょっと議論のあるところかと思います。

また、日本国憲法に環境権について直接定めた条文がないのは確かですが、幸福追求権(憲法13条)をはじめとする人権のなかにそのような権利が含まれることも争いがないところです。実際、最近でも、干拓のための「ギロチン」とも言われた潮受け堤防で台無しになった諫早湾について、裁判所が堤防排水門の開門を命じる判決を出したりしています。
もちろん、自民党の改憲案では現状の前進にならないというのも確かなところですので、結論は変わらないのですが…。

 まず、くだんの漫画ですが、環境権について「エコとロハスは女の必須事項です」と登場人物に述べさせていて、まず第一に何がいいたいんだかわからない。
 ごまかしたいところは女性キャラに情緒的な発言をさせておいてごまかそう、という態度がミエミエで、フェミニズム的にも問題があるところですが、そもそも環境権の問題とのなかで、ロハス的なものが占めるのは極めて小さな部分であるということをミスリードせようということでもあるでしょう。