2016年9月16日金曜日

小笠原自然文化研究所 i-Bo

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小笠原自然文化研究所が発行する雑誌 i-Bo をご送付いただきました。
しばらく発行がとまっており、ひさびさの発行とのことです。
調査のために、小笠原に滞在していた頃のことを思い出します。

こういった、地域に密着して科学的な研究と活動を行うNPOが一つでも多く、長く活動を続けていってほしいと思っています。
入会の案内などは研究所のウェブサイトから確認できますので、小笠原諸島の自然と文化に関心のある方はぜひ。


2016年9月8日木曜日

二重国籍によって日本国籍も公民権も失われない: 蓮舫氏をめぐる議論について

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蓮舫氏が台湾(中華民国)との二重国籍なのではないか、という問題が話題を集めている。
 この問題に関連して、菅義偉官房長官は「一般論として申し上げれば、外国の国籍と日本の国籍を有する人は、22歳に達するまでにどちらかの国籍を選択する必要があり、選択しない場合は日本の国籍を失うことがあることは承知している」と述べたとの報道もあり、問題は蓮舫氏の議員資格といった枠に収まらない部分に展開している。
 しかし、この菅氏の認識は(排外主義的な現政権の立ち位置をよく表していると思うが)、立法意図に立ち返れば誤認であるし、その誤認が現在二重国籍である、ないし二重国籍の可能性がある人々に少なからぬ恐怖感を与えるであろうことを考えれば、看過できない。

2016年9月7日水曜日

Google は言語ゲームを遊ぶ: 後期ヴィトゲンシュタインはいかに「役に立つ」か?

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最近「役に立つ人文学」というのが論争になっている。これについては、「人文学への「社会的要請」とはどんなものでありうるか?」という投稿で、「経済的貢献」「真善美や人間性の追求」および「カンターサイエンス、あるいは再帰的研究」の三つの可能性を示した。しかし、現実的には人文学的研究がこのどれに役に立つかというのはややこしい問題であり、研究が行われた段階でそれを決定することは難しい。これは自然科学であっても同じことなわけだが、人文学的にもそういうことが言える。事例としてコンピューターの歴史の根幹に関わる数々のノンフィクションを発表してきたジャーナリスト、スティーブン・レヴィの『グーグル ネット覇者の真実』から面白い事例を紹介しよう。

アミット・シンガルはインドのウッタル・プラデーシュ州出身で、コーネル大学で学位取得後、AT&Tベル研からGoogle に移った検索アルゴリズムの研究者であるが、彼は Google 検索の精度をあげるというプロジェクトに取り組んでいた。ここで問題になるのは、 Google のアルゴリズムはデジタルなもので、通常極めて論理学的な推論方法にしたがって動くのに対して、検索をかけてくるユーザーは、人間らしい「うろ覚え」や「連想」を駆使して自分の求める情報を探そうとする、ということである。このため、人間から見れば(レヴィの上げている事例を使えば)"Gandhi Bio"と入力されれば Bio は Biography (伝記)を指し、"Bio Warfare" と入力されればそれが Biological のことだというのは自明であるが、コンピューターはこういった「文脈から類推する」ことが通常、苦手である、ということになる。レヴィによれば、シンガルはヴィトゲンシュタインの哲学を応用してこの問題を解決した。当該部分を抜き出してみよう。


 グーグルの同義語システムは、犬と子犬はよく似た言葉で、水を沸かすと熱湯になることを理解するようになったが、「ホットドッグ」と「煮える子犬」が同じ意味であると解釈していた。
 この問題は、2002年後半にある画期的な方法によって解決されたとシンガルは語っている。哲学者のウィトゲンシュタインが、言葉は文脈によってどう定義されるかについて論じた理論を応用したのだ。ウェブから何十億もの文書やウェブページを集めて保存する際に、どの言葉同士の意味が近いかを分析。すると「ホットドッグ」は「パン」や「マスタード」や「野球場」といった言葉と同じ検索結果に含まれており、「体毛が焦げた子犬」とはそういう関係にないことがわかった。最終的にグーグルの知識ベースは、ホットドッグを含む数百万語の検索語をどう処理すればいいかを理解した。

2016年9月4日日曜日

「菅直人を逮捕せよ!」

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東日本大震災当時、どのような状況だったか、当時内閣総理大臣補佐官として菅直人首相らとともに対策にあたった寺田学衆議院議員が、手記を公開している。
5年前の記憶の全て : 寺田学のオフィシャルウェブサイト
これまで断片的に出ていた情報と大きな齟齬もないし、びっくりするような新事実もないと思うが、当事者から見た「現実」が時系列で繋がって、ここまでの情報量で提示されたのはありがたい。『シン・ゴジラ』がきっかけのようであるが、それだけでも「作品の力」というのを実感できるのではないか。