2019年3月29日金曜日

選挙って、候補者やスタッフは何してるの?

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 私のパートナー(法的に婚姻はしていないが、子どもが二人いる)は高槻市の市議会議員な訳ですが、今回は立憲民主党から府議会議員(高槻市・三島郡選挙区)に立候補しています。そのため、ちょっと選挙事情について他の人より多少は見聞きする機会が増えることもあり、そのあたりについても少しブログでご紹介できればと思います。



2019年3月24日日曜日

三つのデモクラシー: フェルバー『全てを変える。共有材のための経済学を創る』から

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 オーストリアのダンサーであり、ATTAC オーストリアの設立メンバーの一人でもあるクリスチャン・フェルバーの著作"Change Everything: Creating an Economy for the Common Good "(『全てを変える。共有材のための経済学を創る』)に、彼の考える「理想的なデモクラシー」の図が掲載されていた。
 


 フェルバーの図は、理想的な「民主制」をつくるための諸要素を図示している。民主制という神殿の基礎は「民主的な説明責任」と「個々人のコミットメント」である。政府の透明性と、それを果たさなければ厄介なことになるぞと政府に思わせる有権者の活動は、基本的に一体のものである。これは、「アラブの春」のような運動が必要な独裁国家であろうが、高度な民主国家であろうが、基本的には変わりがない。

2019年3月20日水曜日

「小学生のための放射線副読本」について

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 子どもたちが学校から「小学生のための放射線副読本」を、3月12日に貰ってきた(もしかしたら11日に配られていたのかもしれない)。この資料は色々問題があると思うわけで、これを使って授業をするというわけでもないわけであるが、何か納得いかないものを感じる保護者も多いのではないかと思う(もちろん、大半の人は問題だとは感じないと思うが…)。そこで、一応学校に手紙を書いておいた。
 急ぎ書いた手紙なので、書誌データなどが整理されていないので、その辺りを修正してからこのブログでも公開しようと思っていたのだが、そのままズルズルと日が経ってしまっていた。あまり大きくタイミングを逃しても意味がないと思うので、ここに公開しておく。


 子どもたちが学校から「小学生のための放射線副読本」を配られたということで、もらってきましたが、一読して非常に問題の多い資料のように感じました。これは、端的に言って「日本国政府が福島原子力発電所事故の影響を過小に見せ、自分たちの責任から逃れようとする」ための資料であるように感じます。


2019年3月16日土曜日

コカイン中毒は本当に社会問題の本質なのか?: 視点の多様性のために、カール・ハート博士の議論から考える

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 電気グルーヴのピーエル瀧氏がコカインを使用していたという嫌疑で逮捕された。報道によれば、瀧氏は何十年もコカインを利用し続けていたと供述しているという。一方、瀧氏の仕事ぶりや社会生活は総じて評判の良いものであり、一般的にイメージされる「薬物中毒」患者の姿とは大きく異なっているだろう。しかし、実際はマリファナはもちろん、ハードドラッグを利用していても万人が深刻な「中毒状況」に陥るわけではない(一方で、合法である酒でも、社会生活に支障のある中毒症状を呈することはあるわけである)。この問題に関しては、五年以上前の Democracy Now で、コロンビア大学のカール・ハートのインタビューが放送され、興味深い内容だったので、古い番組ではあるが、ここに紹介してみたい。

 “Drugs Aren’t the Problem”: Neuroscientist Carl Hart on Brain Science & Myths About Addiction



2019年3月7日木曜日

塩素とゴールデンライスはどの程度「危険」なのか? (パトリック・ムーア氏の動画への応答として)

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 上の動画とその翻訳”『動画「私がグリーンピースをやめた理由」を訳してみた”が話題になっているようで、私が多少なりと責任を負う領域なのかなぁ、と思うのでブログ書きます。まぁ、いつも書いていることとさほど変わらないのですが…。

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 グリーンピースを辞めた後にグリーンピース批判をずっと続けているパトリック・ムーア氏のインタビューが話題になっていた。この人に関しては、非常に明快な語り口で、重要なことも言ってないこともないし、考えさせる面はなくはない。巨大な多国籍環境団体それ自体が、一種官僚機構化し、目的の追及よりも組織の維持のために活動しがちになるというのは全く自然なことだし、それ自体を検証し、批判する外部の目というのは常に重要であることは言うまでもない。
 ただ、もしムーアが「環境や平和、核廃絶は有効だ」と今でも思っており、にも関わらずグリーンピースのようなやり方はその目的からみて逆効果だから、と本当に思っているようなら、今回のプラガーUのような保守メディアで、そうでない人々に利用されることが明白な中で発言を続けるのはいただけない、と思う。その点で言えば、例えば原発推進や「遺伝子組み換えは体に悪くない」と言った観点から環境左派を批判し続けつつも、基本的にはガーディアンのような左派メディアを基盤に発言し、自分自身でも一定環境運動にコミットし続けているジョージ・モンビオのような人の方が、細かいところで意見の相違はあっても信用できると思う。