自民党の改憲マンガ「
ほのぼの一家の憲法改正ってなあに?」(PDF)すでに、随所で批判が出ていますし、それぞれもっともだと思います。
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楚辺通信所、通称像の檻。2006年に住民に返還されたが、
米軍による土壌汚染が明らかになった。 |
なので、いまさらではありますが、憲法記念日ということで「わたしも一言」みたいな感じで、ここは環境権の問題についてちょっと考えてみたいと思います。
まず、「
自民党の改憲漫画から「押しつけ憲法論」を考える」は大変賛同できる内容なのですが、環境権については以下のように書かれていて、これだけでいいのかというのはちょっと議論のあるところかと思います。
また、日本国憲法に環境権について直接定めた条文がないのは確かですが、幸福追求権(憲法13条)をはじめとする人権のなかにそのような権利が含まれることも争いがないところです。実際、最近でも、干拓のための「ギロチン」とも言われた潮受け堤防で台無しになった諫早湾について、裁判所が堤防排水門の開門を命じる判決を出したりしています。
もちろん、自民党の改憲案では現状の前進にならないというのも確かなところですので、結論は変わらないのですが…。
まず、くだんの漫画ですが、環境権について「エコとロハスは女の必須事項です」と登場人物に述べさせていて、まず第一に何がいいたいんだかわからない。
ごまかしたいところは女性キャラに情緒的な発言をさせておいてごまかそう、という態度がミエミエで、フェミニズム的にも問題があるところですが、そもそも環境権の問題とのなかで、ロハス的なものが占めるのは極めて小さな部分であるということをミスリードせようということでもあるでしょう。